「間」は単なる沈黙ではない
「間」はとても大切です。
友達と気軽に会話をするときも、目の前にいる人にスピーチやプレゼンをするときも、必ず間は存在します。
独り言ならば話は別ですが、言葉を口に出すということは、何かしらを伝える相手がいるはずです。
しかし、特にスピーチやプレゼンなどで話さなければならない場合、言葉を口に出すことが最終目的となってしまい、伝えたいはずの相手を見失ってしまう状態に陥ることが少なくありません。
どんなに良い内容でも、相手を無視した自分勝手な話し方では心に届くプレゼンは出来ません。
プレゼンは話し手と聞き手に完全に分けられるため、会話こそありませんが、間は聴衆のための時間だと思ってください。
文章の途中で取る間は一つ一つはわずかな時間ですが、そのわずかな時間が聴き手の理解を深めます。
息継ぐ間もなく次々に話されるということは、話し手が何を言ったのか整理できないうちに先へ進んでしまうため、潜在的に「聴いてほしくないのかな?」と感じ取られてしまいます。
心地の良い間を取れるかどうかは、話し手の最も重要な技術と言っても過言ではないのです。
間の良い話し方とは?
それでは、間の良いプレゼンをするためのコツはどんなところにあるのでしょうか?
わかりやすく間を必要とする場面は、聴衆への問いかけです。
具体的には、「○○でしょうか?」「○○だと思いませんか?」など、相手を考えさせるような言葉の後の間のことです。
ここで間を空けることなく即座に正解を出してしまうと、相手から踏み込んでもらえるきっかけとなるはずが、目前で追い返す仕打ちとなり、聴衆は冷めてしまいます。
自分の中で一回答えてから、次の言葉を繋げるのがコツです。
もう一つ、間を活用できる場面を挙げるとすると、重要な事柄の前後があります。
間を大事な事柄の前に持ってくると、
「今日もっともお伝えしたいことは…(間)…間が大切ということです。」
のように、聴衆の興味を引かせてから大事な事柄を印象深くさせることができます。
反対に、後に持ってきた場合は
「今日もっともお伝えしたいことは、間が大切ということです…(間)…。」
となり、「大事な事柄は間が大切ということだ」と聴衆は頭の中で復唱し、その後の理解をより深めることができるようになります。
これ以外にも効果的な間の使い方は無限にあると言えますが、プレゼンで緊張して話す速度が速くなってしまう人は、「少し長いかな?」と思うくらいの間が丁度良いでしょう。
良い間が取れるようになれば、会場の一体感も高まります。
プレゼン中の間は、聴き手と話し手との距離を縮める時間でもあるのです。
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